壬生義士伝で
浅田次郎の書く
新撰組関連が好ましいと思ったら、
そのまま
輪違屋糸里に進んで損はない、と私は思ったり。
まぁ好みは色々なので断言は出来ないのですけれど。
壬生義士伝は、あまり著名でない隊士を主役に置いたものでしたが、
この
輪違屋糸里もまた、島原の天神である糸里という女性が主役です。
でもどちらも、脇もしくはちょっと脇位置である有名隊士もとても良い味を出していました。
女性視点からの幕末。糸里以外にも色々な女性が登場します。
音羽太夫、糸里天神、吉栄天神、おまささん、お勝さん、お梅さん、などなど。
どの方が一番幸せに感じるかも、共感出来るかも、きっとそれぞれかと。
もしかしたらちょっと少数派かもですが、私はお梅さんが、好き。
一箇所だけ思わず大笑いしてしまったシーンがありました。
表向きは名誉や国の為。でも内心お給金も結構期待しアテにしてる隊士達。
そんな事もあって和やかな宴席。
しかしそこにお上から、お給金を充分には払えないというお話が。
見事なタイミングでお座敷に吹きこむ凍えた風。ごーんと鳴るお寺の鐘。
…暫しの沈黙。そして取り繕う大笑い。しょんぼりな帰り道。
全体的にはやはり切ないお話だけれど、其処は本当に可笑しかったです。
女性読者ならではの感想かもしれませんが、
不器用に胸を張る殿方ってのは何処か可愛い。また、格好良くもある。
でもずるい。お立場を判ってはいても、理解出来ない時もある。
そんな時女はどうしましょうね。
それでも着いて行くのか、支えるのか、否ときっぱり言うか、独りで生きるか。
そういう事をしみじみと考えるお話でも、ありました。